
オフィスオーガスタ所属の9組のアーティストが
真夏の夢の島に集結。今年で12年目を迎える
「Augusta Camp 2010」の模様をレポート!

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この頃になると、陽もすっかりと暮れる。歌い終えた秦はそのまま再びメインに。そこに用意されていたのは一本のギターのみ。そう、彼の場合はギター一本と歌で自己の世界を堪能させてくれた。爪弾かれるギターの「プール」を始め、まるで傍らで一対一で伝えられているような歌が会場に満ちる。続く「虹が消えた日」では、必要最小限の伴奏に乗せ、よりストレートに、よりダイレクトに届けられる歌が歌われている虹のその先を思い浮かばせる。そして、9月8日発売の新曲「メトロ・フィルム」、10月発売予定のニューアルバムから「ドキュメンタリー」を早くも披露。新曲を一足早くこのような場所で披露するのも、ライブを信条としている彼らしい。「オーキャンに出る度にエネルギーをもらう」とは、当日の彼のMCだが、この言葉に、"いやいや、逆にこちらもエネルギーをもらってますから"と、私を含め多くの人が心でリターンしていたことだろう。ラストは耳馴染みのあるアルペジオに乗り、「アイ」が優しさと共に届けられる。ハートにポッと火が灯るような同曲に、歌通り一秒が永遠になる瞬間を見た。
続くサブでは、さかいがピアノのみでエルトン・ジョン然と山崎の「One more time, One more chance」を優しく、思い入れたっぷりにカバー。1万2千人を息を飲んで聴き浸らせる。
メインのトリを飾ったのは山崎まさよし。ベース、ドラムと共に、Tシャツにタオルを頭に巻いたいつもの"まさやんスタイル"での登場だ。パーカッションの躍動感と独特のブルージーなフィールや歌声で、1曲目の「アレルギーの特効薬」から会場は一気にまさよしワールドへ。続く「追憶」では、山崎お得意のブルースハープも飛び出し、歌が星空へと響き渡っていく。セカンドライン的なギターカッティングも印象的な「シングルマン」では、メンバー各人のソロ回しと客席とステージとの一体感に会場全体が浸る。ここまでの各アーティストが頑なに<アコースティック縛り>を厳守してきた中、さすがは山崎。ご法度を承知の上エレキを起用し、ラストに向け盛り上がりの演出を図る。その名の通り、会場中のアドレナリンを上げた「アドレナリン」、レゲエ調アレンジも印象的な新曲「HOBO Walking」〜「晴男」のメドレーでは、ラストでの楽曲のテンポアップも含め、会場に高揚感と盛り上がりを生んだ。そして、ラストではサブでのピアノ弾き語り「8月のクリスマス」を優しくゆったり、ディープに歌う。
ここからはアンコールセッション。「さだまさよし」と元ちとせによる「やわらかなサイクル」が、ゆったり雄大に夏の夜空に響き渡っていく。そして、やおらステージには男性はみな山崎然とした頭にタオル&Tシャツ姿、女性は艶やかな浴衣姿と、本日の出演者の全てがステージに現れる。ここからは山崎の代表曲4曲がメドレーで、出演者のリレーボーカルによって歌い紡がれる。杏子、元、あらきもコーラスの彩りを添え贅沢感も倍増。ステージも会場も、<これ以上幸せなことはない>的な表情で一緒に歌っている。
そして、ラストは大団円。このイベントのグランド・フィナーレ的ナンバー「星のかけらを探しに行こう Again」が今年も出演者全員で歌われる。ステージからも会場からも、無数に振られる手は「来年もまた逢いましょう」と語っているようであった。
タイプや表現方法は違えど、根底にはキチンと人の心を動かす歌と、唯一無二の歌声があることを改めて実感し、それらをオフィスオーガスタのアーティストはみんなキチンと備えていることを体感できたイベントであった。
オフィスオーガスタとそれを支え、応援し、愛してやまない人々。この絆や想い、信頼関係がある限り、これからもこのイベントは斬新さを持ちながらも人々の期待を嬉しく裏切るイベントとして今後益々大きくなっていくことだろう。
来年はその歌たちがどのような装いを持って我々に届けられるのか?ちょっと気が早いが、来年がまた楽しみだ。
この頃になると、陽もすっかりと暮れる。歌い終えた秦はそのまま再びメインに。そこに用意されていたのは一本のギターのみ。そう、彼の場合はギター一本と歌で自己の世界を堪能させてくれた。爪弾かれるギターの「プール」を始め、まるで傍らで一対一で伝えられているような歌が会場に満ちる。続く「虹が消えた日」では、必要最小限の伴奏に乗せ、よりストレートに、よりダイレクトに届けられる歌が歌われている虹のその先を思い浮かばせる。そして、9月8日発売の新曲「メトロ・フィルム」、10月発売予定のニューアルバムから「ドキュメンタリー」を早くも披露。新曲を一足早くこのような場所で披露するのも、ライブを信条としている彼らしい。「オーキャンに出る度にエネルギーをもらう」とは、当日の彼のMCだが、この言葉に、"いやいや、逆にこちらもエネルギーをもらってますから"と、私を含め多くの人が心でリターンしていたことだろう。ラストは耳馴染みのあるアルペジオに乗り、「アイ」が優しさと共に届けられる。ハートにポッと火が灯るような同曲に、歌通り一秒が永遠になる瞬間を見た。
続くサブでは、さかいがピアノのみでエルトン・ジョン然と山崎の「One more time, One more chance」を優しく、思い入れたっぷりにカバー。1万2千人を息を飲んで聴き浸らせる。
メインのトリを飾ったのは山崎まさよし。ベース、ドラムと共に、Tシャツにタオルを頭に巻いたいつもの"まさやんスタイル"での登場だ。パーカッションの躍動感と独特のブルージーなフィールや歌声で、1曲目の「アレルギーの特効薬」から会場は一気にまさよしワールドへ。続く「追憶」では、山崎お得意のブルースハープも飛び出し、歌が星空へと響き渡っていく。セカンドライン的なギターカッティングも印象的な「シングルマン」では、メンバー各人のソロ回しと客席とステージとの一体感に会場全体が浸る。ここまでの各アーティストが頑なに<アコースティック縛り>を厳守してきた中、さすがは山崎。ご法度を承知の上エレキを起用し、ラストに向け盛り上がりの演出を図る。その名の通り、会場中のアドレナリンを上げた「アドレナリン」、レゲエ調アレンジも印象的な新曲「HOBO Walking」〜「晴男」のメドレーでは、ラストでの楽曲のテンポアップも含め、会場に高揚感と盛り上がりを生んだ。そして、ラストではサブでのピアノ弾き語り「8月のクリスマス」を優しくゆったり、ディープに歌う。

タイプや表現方法は違えど、根底にはキチンと人の心を動かす歌と、唯一無二の歌声があることを改めて実感し、それらをオフィスオーガスタのアーティストはみんなキチンと備えていることを体感できたイベントであった。
オフィスオーガスタとそれを支え、応援し、愛してやまない人々。この絆や想い、信頼関係がある限り、これからもこのイベントは斬新さを持ちながらも人々の期待を嬉しく裏切るイベントとして今後益々大きくなっていくことだろう。
来年はその歌たちがどのような装いを持って我々に届けられるのか?ちょっと気が早いが、来年がまた楽しみだ。
【取材・文:池田スカオ和宏】
- ◆ セットリスト ◆
-
- 【杏子】
- 1 DISTANCIA〜この胸の約束〜
- 2 ねぇ、もっと
- 3 色派
- 4 恋するサンビスタ with岡本定義、あらきゆうこ
- [Tribute To 山崎まさよしPart.1]
長澤知之 妖精といた夏 - 【スキマスイッチ】
- 1 アイスクリーム シンドローム
- 2 フィクション
- 3 奏(かなで)
- 4 ゴールデンタイムラバー
- 5 虹のレシピ
- [Tribute To 山崎まさよしPart.2]
スガ シカオ+常田真太郎(スキマスイッチ) 振り向かない - 【岡本定義(COIL)】
- 1 ウサギちゃん
- 2 回転木馬にまたがって
- 3 6月のメモワール
- 4 He Said He Said 〜論語学而第一〜
- 5 渚にて
- [Tribute To 山崎まさよしPart.3]
元ちとせ やわらかい月 - 【さかいゆう】
- 1 Room
- 2 週末モーニン
- 3 ストーリー
- 4 train
- [Tribute To 山崎まさよしPart.4]
大橋卓弥(スキマスイッチ)全部、君だった。 - [Extra Session]
大橋卓弥+さかいゆう ピアノとギターと愛の詩(うた) - 【スガ シカオ】
- 1 ヒットチャートをかけぬけろ
- 2 黄金の月
- 3 夜空ノムコウ
- 4 19才
- 5 午後のパレード
- [Tribute To 山崎まさよしPart.5]
杏子+あらきゆうこ ペンギン
- 【長澤知之】
- 1 僕らの輝き
- 2 茜ヶ空
- 3 明日のラストナイト
- 4 回送
- [Tribute To 山崎まさよしPart.6]
岡本定義(COIL) 水のない水槽 - 【元ちとせ】
- 1 慕情 Love is a many-splendored thing-
- 2 Perfect
- 3 Ob-La-Di,Ob-La-Da
- 4 語り継ぐこと
- [Tribute To 山崎まさよしPart.7]
秦 基博 ツバメ - [Extra Session]
秦 基博+元ちとせ なごり雪 - 【秦 基博】
- 1 プール
- 2 虹が消えた日
- 3 メトロ・フィルム
- 4 ドキュメンタリー
- 5 アイ
- [Tribute To 山崎まさよしPart.8]
さかいゆう One more time, One more chance - 【山崎まさよし】
- 1 アレルギーの特効薬
- 2 追憶
- 3 シングルマン
- 4 アドレナリン
- 5 HOBO Walking〜晴男
- 6 8月のクリスマス
- 【Encore Session】
- 1 やわらかなサイクル
- 2 山崎まさよしメドレー
セロリ〜中華料理〜僕はここにいる〜根無し草ラプソディー - 3 星のかけらを探しに行こう Again

